写真家・蜷川実花さんの写真展が原美術館にて、10日間限定で開催されます。

ninagawa
© mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery


̶ 朝起きたら信じられないくらい空が青くて、あまりにも綺麗だった。
どうせ逝くならこんな日がいいよね、って思った。̶

おそらくは、本当に大切な人や自身の死と向き合う時の感受性でしか見えない景色があります。体のどこかに常に不安と悲しみを宿しながらも、ふと見上げた空の青さに、芽吹く若葉に、風の薫りに、キラキラとした生を見る――『うつくしい日々』はそのような感受性で撮られた作品です。

本展は、蜷川実花が、父・幸雄の死に向き合う日々を撮影した写真約60点で構成されます。彼女が「逝く人の目で撮った写真」と表現するように、一点一点に、この美しい世界と別れゆく父の視線と、それを受け継ぐ娘の視線が重なります。作品に写る「止まれ」の標識の先に歩みが続くように、命は止まったようでありながら、娘へ、そしてその子供へと繋がれていきます。

『うつくしい日々』が撮影されたのは昨年の春。本展は同じ季節に開催される10日間のかけがえのない展示となります。


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[イベント情報]

蜷川実花「うつくしい日々」
2017.5.10(水)—5.19(金)

場所: 原美術館
東京都品川区北品川4-7-25
休館日: 会期中無休
観覧料: 一般1,100円、大高生700円、小中生500円